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アイテムについて
素晴らしい切り絵で知られる福井利佐の「能」シリーズ。「小鍛冶」では、一条天皇の命を受けて、勅使の橘道成は、刀匠として名高い三條小鍛冶宗近(さんじょうのこかじむねちか)のもとを訪れ、剣を打つよう命じます。つまり、名刀を制作する、というお話なのですが、よく見ると手前の鬼神の「小飛出(ことびで)」の頭の上に白い狐がいるのがわかります。これは、刀がなかなか出来ず悩んでいるところに、現れる狐の精霊を表しています。絵の後ろにいるのが、化身の童子。彼が相槌を務め、無事、刀は完成。銘は「子狐丸」になります。狐はつまり稲荷明神なのですね。宝生流二十世宗家「和の会」第3回目の演目作品で、2009年制作。演目が上演された2010年には、実際の刀、真剣と共に展示されました。 福井利佐 1975年静岡県出身。多摩美術大学グラフィックデザイン専攻卒業。精緻な観察による描写のきめ細やかさと大胆な構図で、観る者を圧倒させるような生命力のある線の世界を描き出す。中島美嘉のCDジャケットアートワーク、Reebokとのコラボレーションスニーカーやユニクロ「UT」への参加、直木賞作家の桐野夏生氏、木内昇氏の小説への挿画や装丁、NHK太宰治短編小説集「グッド・バイ」の映像制作、NHK 「猫のしっぽカエルの手」オープニングタイトル制作などがある。お能の宝生流家元主催の「和の会」メインビジュアル担当(2008~2018)。2019年は福音館書店月刊かがくのとも から絵本「むしたちのおとのせかい」を刊行。2022年「からまつ~ふじさんにもりをつくるき~」を刊行。その他、国内外の個展や合同展の参加、ワークショップなど多方面で活躍中